2021.12.27
【カンタン解説|有給休暇とは?】制度のシステムや利用に際しての注意点をわかりやすく解説!
皆さんは「有給休暇制度」を利用されたことはありますか?
近年は働き方改革が進み、社員がより働きやすい環境をつくるべく、たくさんの企業が福利厚生の充実化を図っています。
その中で最も分かりやすい取り組みが「有給休暇制度」です。
「有休」の愛称で呼ばれる制度ですが、どのような仕組みで計算をされているのか、なぜ導入されているのか、等々…
意外にも制度の内容でわからない部分も多いのではないでしょうか。
そこで今回は有給休暇制度が導入された背景や仕組み、さらに計算の方法など幅広くご紹介をいたします。
転職を考えられている方や、有休の消化について考えていらっしゃる方はぜひご参考になさってください。
【そもそも有給休暇制度とは】
有給休暇制度とは、一定の期間勤務を継続した労働者に対して付与され、休暇取得をしても賃金が減額されない休暇を指します。
これは心身疲労の回復やゆとりのある生活を保障するためのもので、労働者の権利として認められています。
有給休暇制度は雇用形態に関わらず、正社員・パート・アルバイトなどの従業員に適応されます。
制度の利用要件に際しては後ほど記載をしますが、有給休暇制度は基本的には利用が義務付けされています。
働き方改革に伴い、2019年4月から年間で10日間の年次有給休暇が付与される労働者に対して、企業は年間で5日以上の有給休暇を取得させることが義務化されています。
「仕事が立て込んでいる中で自分だけ有給休暇を取るのは憚られる…」と考えて有給休暇を消化しない方も多くいるかと思いますが、取らないことの方が自身の所属する企業にダメージを与える可能性があります。
雇用形態に関わらず、「しっかりと休暇を取ることも会社のため」と割り切ることが必要になるかもしれません。
また、有給休暇の取得は原則1日単位で行われますが、場合によっては半日単位での取得も可能になります。
労働者が希望し、企業との労使協定で双方の合意が得られた場合、時間単位での取得も可能になりますが、分単位で取得することはできません。
そして、有給休暇を取得する場合は、原則取得理由を問われることはありません。
時間単位や半日単位で取ることがあっても、労使協定で合意した以上は上司に取得理由を聞かれても答える義務はありませんので、安心して取得することができます。
【どのような条件で適応されるのか?】
有給休暇制度を取得するには一定の要件を満たしていなければいけません。
厚生労働省が公表している要件は主に2つあります。
①雇い入れ日から6ヶ月以上が経過していること。
②上記の期間の全労働日の8割以上出勤をしたこと。
この2つの要件を満たした労働者は10日分の有給休暇が付与されることになります。さらに、最初に年次有給休暇が付与された日から1年を経過した日に、②と同様の要件を満たすことができれば11日の有給休暇が与えられ、その後は一年おきに決まった日数の有給休暇が付与されます。(下図参照)
しかし、有給休暇制度には注意点もあります。
万が一、上記の有給休暇を年内に消化することができなかった場合、「繰り越し」が発生します。
この繰り越しは権利が付与されてから二年間となっています。消化をずっと持ち越して、数年後にまとまった休みを取得する…などはできませんので、注意が必要です。
また、退職後に有給休暇分の給与を受け取ることはできませんので、転職の際などはここにも目を向ける必要があるでしょう。
【有給休暇でよく見る「時季指定」とは?】
有給休暇制度を調べると、「時季指定」や「時季変更」などのワードを頻繁に見ます。
これは従業員が有給休暇を取得する日程についてのもので、従業員にとっても企業にとっても注意が必要な点になります。
「時季指定」については、労働者から申し出をする場合と、企業側が指定する場合の2つのパターンがあります。前述の働き方改革の一環で、年間5日分の有給休暇は労働者からの申し出で取得をすることができます。
また、後者の場合は「時季変更」が伴うことがあります。時季変更とは企業にとって重要なもので、従業員からの有給休暇取得申請があった際、企業にとって不利になる場合に発生する制度です。
従業員からの有給休暇取得申請があった際、企業の繁忙期に多くの従業員がまとまって休んでしまうと、営業活動に支障をきたしてしまう場合があります。こうした企業の存続に関わる問題が発生する場合にのみ、企業側から従業員から「◯月◯日に有給休暇を取得してください」という旨の交渉が生まれることがあり、これが「時季変更」と呼ばれています。
【さいごに】
ここまで、有給休暇に関する様々なルールについて解説をしました。
有給休暇制度は働きかた改革に伴って、今までのルールからかなり多くの変更がある分野です。
ご自身が勤められている企業独自の福利厚生や、勤務年数などを調べながら、ゆっくり仕事から離れて休む時間をとられてみてはいかがでしょうか?
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