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【最低賃金引上げの影響は?】今後の動きにも注目!

【はじめに】

今年度、最低賃金の引き上げについてのニュースを見かけられた方も多くいらっしゃるかと思います。

2022年の8月、厚生労働省は2022年度の地域別最低賃金の改定額を公表しました。
都道府県別審議会での審議の結果、改定額の全国加重平均は961円となり、昨年度の930円から31円の大幅な引き上げとなりました。
この引き上げ幅は1973年度に目安制度が始まって以来最大となっています。

しかしこのニュースは知っていても、生活への影響や今後の見通しについて考えたことがある方はそこまで多くいらっしゃらないのではないでしょうか。

最低賃金の引き上げは自分に関係ないことだと思っていても、実際には経済全体の動きの変化から予想しない影響を受ける可能性は大いにあります。
そこで今回は、最低賃金の概要から2022年の動向まで詳しく解説することで、賃金引き上げが起こす私たちの生活への影響を紐解いてまいります。
賃金引き上げは働く方々全員にとって重要な話題となりますので、ぜひ最後までご覧ください。

【最低賃金制度とは?】

ではまず、最低賃金制度とはどのようなものなのでしょうか。

そもそも最低賃金制度とは、国が最低賃金法に基づいて毎月支払われる最低限度の賃金を設定し、使用者はそれ以上の賃金を支払わなければならないと定められたものです。

最低賃金法により定められる最低賃金は2種類存在します。1種類目は、2022年度に改定されたと先程ご紹介した地域別最低賃金です。これは産業や職種に関係なく都道府県ごとに定められています。そしてもう1種類は、特定最低賃金です。こちらは、都道府県内の特定産業に適用されるものと、全国の特定産業について適用されるものの2種類が存在します。

【最低賃金の決定要因は?】

最低賃金は何に左右されているのでしょうか。
最低賃金の決定要因は以下の3つとされています。

●労働者の生計費
●労働者の賃金
●通常の事業の賃金支払い能力

【最低賃金引き上げの目的は?】

では、政府はどのような目的があって賃金の引き上げを行うのでしょうか。
結論から先に述べれば、賃金を引き上げるのは国民が労働に対して正当な対価を受け取ることができるような環境をつくるためです。

最低賃金は労働者への正当な待遇を強制する能力があります。よって、最低賃金が引き上げられることで、労働者の不当な賃金や労働条件の改善が促されることになります。賃金が上昇することで私たちの生活水準が上昇し、結果的に消費者の購買能力向上が期待できます。
つまり、最低賃金が上昇することは経済全体が活性化し、成長することにもつながるのです。

【2022年の最低賃金引き上げはなぜ起こった?】

さて、最低賃金の決定要因の話がありましたが、2022年の最低賃金の引き上げは上記のような一般的な目的によるものなのでしょうか?
それとも、何か他の例外的な要因によるものなのでしょうか。

1番大きな要因として考えられるのは、物価上昇により労働者の生計費が増加したことです。
具体的に挙げられる理由は、下記の2つでしょう。
●ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや穀物類の資源価格上昇
●コロナ禍からの回復過程で生じた部品不足や需要の大幅な回復
これらによって世界規模でインフレが起こり、日本もその影響を受けて最低賃金引き上げに至りました。

結果を見れば、引き上げの直接的な原因は物価上昇による影響が大きく、これは一般的な賃金引き上げのきっかけだったかもしれません。
しかし、その物価上昇を促したのはロシアのウクライナ侵攻や新型コロナウイルス感染拡大などの極めて異例な事態が招いたことであるため、次に同じようなシチュエーションでの賃金引き上げは再現性が低いと言えます。

【今後の見通し】

日本銀行が発表した今後の見通しによると、これからコロナ禍から経済が回復するに伴って労働の需要の高まりが見込まれるとされています。
特に、有効求人倍率の高い(求人数が求職者数よりも多い)建設、介護業界などでは、より一層人手不足に悩まされるでしょう。

一方、高齢者や女性の社会参入が進んだ今、以前のような大幅な女性・高齢労働者の増加は見込めなくなっており、社会全体で働き手が不足しています。

2000年代初頭から女性や高齢者の社会参入が促進されたため、これから女性や高齢者層の大幅な労働人口増加は見込めないでしょう。

これらは実際、日銀によって行われた、企業の人手不足の状況調査や総務省発表の失業率からも判断できます。(下図)

これらによって賃金の上昇が行われた場合、下記のような影響で経済全体の成長を期待することができます。
●労働者がより多くの賃金を得るため、購買活動が促進されること
●流動生が低いとされている正規雇用者の賃金が安定すること

【さいごに】

今回は、最低賃金の引き上げについてご紹介しました。
最低賃金の引き上げは、派遣社員にとっても多くのメリットがあります。最低賃金の上昇に伴って派遣社員の賃金も引き上げられるため、生活水準の向上やより良い労働条件を促進することができます。例えば、労働時間の短縮、労働環境の改善、福利厚生の向上などが期待されます。

今後派遣事業の展開を考えていらっしゃる方は、今の経済成長の視点から業種を絞ってみてはいかがでしょうか。
また、新たな仕事をお探しの方は、この機会に派遣業に視野を広げてみるのもよいかもしれません。
ここまで記事をご覧いただき、ありがとうございました。

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