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【MaaSとは?】基本的な知識から導入事例までを徹底解説!

【はじめに】

みなさんは「MaaS」についてご存知でしょうか。
近年、交通サービスはただ手段としての乗り物を提供するだけでなく、移動に付随する様々なサービスの提供も同時に求められています。
また地方では、車の運転が難しく免許を返納したため、徒歩での移動を余儀なくされている高齢者もたくさん存在しています。
そうした様々な交通ニーズに答えるべく、新しくサービスとしての移動手段が注目されています。
今回は「MaaS」について、基本的な知識から活用事例まで、幅広くご紹介させていただきます。
「MaaS」について詳しくご覧になりたい方はぜひ参考にしていただければと思います。

【そもそもMaaSとは?】

そもそもMaaSとはどのようなものなのでしょうか。
国土交通省はMaaSについて以下のように説明をしています。

「MaaS(マース:Mobility as a Service)とは、地域住民や旅行者一人一人のトリップ単位での移動ニーズに対応して、複数の公共交通やそれ以外の移動サービスを最適に組み合わせて検索・予約・決済等を一括で行うサービスであり、観光や医療等の目的地における交通以外のサービス等との連携により、移動の利便性向上や地域の課題解決にも資する重要な手段となるものです。」

https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/japanmaas/promotion/

簡単に言えば、「多様化しているニーズに応えるため、予約から決済までをワンステップで行うなどの利便性を備えた交通サービス」です。
タクシーを利用する際、なかなか車両を拾うことができなかったり、決済方法が現金しか選択できない…などのストレスを抱えたことはありませんか?
MaaSの考えが備わっている場合、例えば希望の場所へ移動する際、上記のようなワンステップの連携ができていれば、タクシーの乗車から降車までを全てスマホで完結することができたり、利用頻度が高い方に向けてはサブスクリプションのような料金体系でサービスを利用していただくことも可能になります。
毎日数キロの移動を500円(1ヶ月に15,000円)で利用する方にとって、月額10,000円のサブスクリプションで交通サービスを利用できれば、より効率よく普段の移動をすることができます。

【MaaSには段階がある?】

実はMaaSには「統合レベル」と呼ばれる5段階のレベル分けがあります。
それぞれの段階に応じて提供できるサービスレベルが変わるのですが、国や地域によってレベルは異なります。

Lv.0:各交通手段の間で情報が統合されていない段階
タクシーや電車などのサービスがつながっておらず、それぞれが独立した交通手段としてサービスを提供している段階を指します。

Lv.1:複数の公共交通機関を跨いだ情報の検索ができ、目的地に最適なルートや料金を調べることができる段階
スマホにある乗り換え案内アプリなどがこちらに該当します。

Lv.2:スマホアプリで予約から決済をワンステップで完結できる段階
これらに加えて、移動先の飲食店や宿泊施設などとの連携ができるのもこの段階です。

Lv.3:企業間で連携したサービス提供を行うことができる段階
どのルートを利用しても目的地が同じなら同一料金で利用できたり、公共交通機関が乗り放題の定額制になるなど、料金体系でのメリットもこの段階です。

Lv.4:自治体や国が運営する公共サービスの連携が進んでいる段階
自治体の都市計画の中に交通サービスが組み込まれていたり、公共機関が交通ニーズを把握してサービス化する段階を指します。

日本の多くの地域ではまだLv.1の段階ですが、これから情報の統合や決済までの簡略化が進むことが期待されています。

【MaaSで実現できることは?】

MaaSでは様々な交通ニーズに合わせたサービスを提供することが可能になります。
スマートシティとは様々な通信技術を用いて市民の生活が豊かになる都市を指します。

●フィンランド-複数の交通サービスを利用しても支払いはワンストップ
フィンランドでは「Whim」と呼ばれる交通サービスがあります。
これはさまざまな公共交通機関や交通手段(タクシー・レンタカー・カーシェアリングなど)から最適なルートや方法を利用できるだけでなく、予約から支払いまでをワンストップ行うことができるサービスです。
これによって立地や場所に応じて様々な交通手段を選ぶことができ、それぞれで決済を分ける必要もなくなります。

●茨城県-医療MaaSで同時に交通手段と病院受付が可能に
茨城県はマイカー利用率が多く、その分事故が起こる確率も高くなるため、これらの背景から緊急時の患者の移動が課題とされてきました。
茨城県ではバスの乗降時に顔認証やアプリを組み合わせた認証を行い、病院の受付や診療費の会計処理をバスの中で行うことも可能になっています。
また、独自のアプリケーションもあります。混雑状況を含めた情報を得ることができ、バス運行の効率アップするためのシステムも開発されています。
また、MaaSはスマートシティやIoTの文脈でも語られることが多くなってきています。
スマートシティやIoTに関する説明はこちらの記事でしておりますので、よろしければ参考までにご覧ください。

【IoTとは?】基本的な知識から将来性について解説!

【スマートシティとは?】基本的な知識から活用事例までを徹底解説!

【さいごに】

さて、ここまでMaaSに関する知識から実際の活用事例に関する説明をさせていただきました。
MaaSは都市の様々な問題を解決する手段として非常に有効であり、高齢者が感じる交通の不自由も解消できると期待されています。
これからIoTやスマートシティの文脈でもMaaSは注目されていくことが考えられますので、興味がある方はぜひ今後も注視を続けてみてください。
ここまで記事をご覧いただきましてありがとうございました。

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