【はじめに】

皆さんは「投資家」と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか。
「お金持ち」や「怪しい」などの印象を持つ方も多いかと思いますが、投資家が具体的にどのようなことをしているのか、何のために投資をするのか、などを知らない場合がほとんどではないでしょうか。
確かに投資家はあまり表に出てくる存在ではなく、人目につく機会は多くはありません。

しかし、投資家がどのような目線を持っているか、どのような投資先に注目をするかを見ていくと、社会の流れやトレンドなどを理解できることもあります。
今回は投資の方法からトレンドを含め、幅広く投資家に関することをご紹介いたします。
ビジネスに興味をお持ちの方や、投資家についての知識を深めたい方はぜひご覧ください。

【そもそも投資家とは？】

そもそも投資家とは資金を運用によって利益を得ている人を指します。
資金とは、株式や再建、投資信託、外貨預金、先物など、幅広く存在しますが、これらを運用することで生まれる価格変動による利益を「キャピタルゲイン」と呼びます。また、金利や配当などの継続型の収入を「インカムゲイン」と呼び、投資家が利益を得る方法は主にこの２つだと言われています。

このうち、最もわかりやすい投資手法のうちの一つが株式です。株式は企業が資金調達を目的として発行するものもあり、その企業のビジネスや将来性に期待する投資家が株式と引き換えに金額を払います。
これを一般的に株式投資と言い、ここから株式を売却すればキャピタルゲイン、株式の購入による配当についてはインカムゲインとなります。

【投資家の種類】

投資家が投資する手段は前述のようにたくさんありますが、投資家にも種類はあるのでしょうか。
実は投資家は大きく分けて2つに分類することができます。

①個人投資家

最も身近な例が個人投資家です。個人投資家とは、個人で投資活動を行っている人を指します。つまり、あなたがどこかの企業の株式を購入するだけで投資家となるのです。
すでに読者の皆様の中には個人投資家に該当する方々もいらっしゃるかと思いますが、このように個人投資家はほとんどの方が対象になりうるということです。

②機関投資家

機関投資家とは、法人として規模の大きな投資を行っている投資家を指します。主には顧客から預かり、それらを株式や債権などで運用し巨額の大金を動かす金融機関や保険会社が該当します。また、いわゆるファンドと呼ばれる規模の大きい投資家もこれらに含まれるため、彼らの動き次第ではマーケットに大きな影響を及ぼします。
個人投資家とは異なり身近な存在に感じることはありませんが、保険会社や年金基金も機関投資家に該当するため、自分たちに還元されるお金の一部が彼らによって運用されたと思えば、少しはイメージできるかも知れません。

また、上記の他には海外投資家と呼ばれる投資家もおり、彼らは海外に在住していながら日本株を購入しています。これらには投資信託会社、ヘッジファンド、海外年金基金も含まれます。

【近年の投資トレンドはESG投資】

昨今、「ESG投資」という言葉を耳にする機会がある方もいらっしゃるかと思います。
「ESG投資」とは、環境（Environment）、社会（Social）、ガバナンス（Governance）の3つの頭文字を取っている言葉です。

経済産業省では、ESG投資を下記のように定義しています。

ESG投資は、従来の財務情報だけでなく、環境（Environment）・社会（Social）・ガバナンス（Governance）要素も考慮した投資のことを指します。特に、年金基金など大きな資産を超長期で運用する機関投資家を中心に、企業経営のサステナビリティを評価するという概念が普及し、気候変動などを念頭においた長期的なリスクマネジメントや、企業の新たな収益創出の機会（オポチュニティ）を評価するベンチマークとして、国連持続可能な開発目標（SDGs）と合わせて注目されています。

日本においても、投資にESGの視点を組み入れることなどを原則として掲げる国連責任投資原則（PRI）に、日本の年金積立金管理運用独立行政法人（GPIF）が2015年に署名したことを受け、ESG投資が広がっています。

（出典）経済産業省ホームページhttps://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/esg_investment.html

近年はSDGsの普及もあり、環境問題や人権問題に関する話題が多く出ています。
どんなに利益が大きく出るビジネスでも、環境にとって不都合な事情があると判断された場合は投資対象になり得ないといった状況が起こり得る時代になっています。

【さいごに】

今回は「投資家」に関する知識をご紹介いたしました。投資家と聞くと、お金持ちで身近にはいない存在のように感じることも多いですが、定義や具体例を見ていくだけで理解が進んでいくこともあるかと思います。
今回の記事がみなさんにとって投資家を理解するきっかけになれば幸いです。
最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。

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