2021.08.16
【CSRとは?】概要から企業が取り組むメリット・事例までをご紹介!
<はじめに>
近年、どの企業も力を入れている分野の一つにCSRというものがあります。皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
CSRとは、Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)のことです。社会的責任とは、従業員や消費者、投資者、環境などへの配慮から社会貢献までの幅広い内容に対して適切な意思決定を行う責任のことです。
今回は、CSRとはどういったものなのか、CSRに取り組むメリットはなんなのか、企業のCSRの事例についてご紹介していきます。
<CSRとは?>
CSRとは、Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)の略語です。 企業が組織活動を行うにあたって担う社会的責任のことです。社会的責任とは、従業員や消費者、投資者、環境などへの配慮から社会貢献まで、幅広い内容に対し適切な意思決定を行うことを指します。
CSRの一般的なイメージでは、ボランティアや寄付活動、また法令順守や環境保護活動といったものではないでしょうか。「重要だとは思うが、企業の本業に関係がない、追加的に実施されるもの」といったイメージではないでしょうか。
<CSRが注目される背景>
CSRが注目されるようになった背景には、1970年代に生じた公害問題や続発した企業による不祥事(食品の偽装表示など)などがあります。公害や相次ぐ不祥事により、企業の事業活動には消費者やNGOなどの各種団体から厳しい目を向けられるようになりました。
そのような事態を踏まえて、社内外の利害関係者からの信頼を獲得する目的で多くの企業がCSR活動に取り組むようになりました。また、2015年以降、企業が社会貢献活動により一層力を入れるようになった背景には、国連で採択されたSDGsが大きく影響しています。
SDGsとは「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称で、2015年に国連で開かれたサミットで決められた世界共通の目標です。貧困や環境問題など地球全体の問題を2030年までに解消するために、17の目標が掲げられています。
SDGsへの取り組みは、まさに社会貢献活動と重なります。こうした経緯から、企業の社会貢献活動が2015年以降さらに加速しています。
<CSRに取り組むメリットとは>
CSR活動には、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。以下でご紹介していきます。
今回は、社内外のメリットに分類してご紹介していきます。
<社外に対するCSRの良い影響>
■企業イメージを向上させることができる
顧客からの信頼が厚くなり、株主、投資家からも支持されやすくなります。
東京商工会議所が行ったアンケートによると、79.7%の中小企業、98.3%の大企業がCSRに取り組む目的として企業イメージの向上と答えています。
企業のイメージの向上は、商品やサービス自体のアピールのほか、安心や安全といったイメージにもつながります。結果、企業としての信頼やブランドが向上し、それが商品購入につながり、利益向上にもつながると考えられるのです。
■投資家にアピールできる
投資家が投資判断をする上で、企業が社会的な取り組みを行っているかどうかが重要な基準となりつつあります。
企業の長期的な成長のためには財務情報だけでなく、環境・社会・ガバナンス要素を考慮した投資が大事と考える「ESG投資」が広がっているからです。
「ESG」とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉です。財務情報とESG情報(非財務情報)を併せて、世界で広く投資判断を行う際の情報として利用されています。
■顧客やファンを創出できる
投資家と同様、消費者の間でも社会貢献性の高い企業への関心が高まっています。
社会貢献活動に積極的に取り組んでいる誠実な会社だという良いイメージを持ってもらうきっかけとなります。
また、個人でも気軽に参加できる社会貢献活動の一環として、「対象商品を購入すると1円を寄付」「売上の一部で植樹」などの商品・サービスを積極的に選ぶ消費者も増えています。
<社内に対するCSRの良い影響>
■優秀な人材を確保できる
人事面にもメリットがあります。
CSR活動は求職者に良い印象を持ってもらえるため、仕事を通じて社会貢献したいと考える志の高い優秀な人材が集まりやすくなる効果も見込めるでしょう。
社会貢献活動を広くアピールすることで、規模や知名度に関わらず「この会社で働きたい」と思ってもらえるきっかけになります。また、社会貢献活動を通して、やりがいや使命感を持って働くようになれば、離職率の低下にもつながります。
■社員が自分の会社や仕事に誇りを持って働くことができる
社員自身も社会的に意義のある事業に携わっていると自覚しやすいため、社員の会社に対する満足度が高まりやすくなるでしょう。CSR活動に取り組んでいる企業では、働いている社員も周囲から良いイメージを持ってもらいやすくなります。社員の満足度が高まれば、企業は「離職率の低下」「生産性の向上」といったメリットがあります。
<日系企業の事例>
では、実際に企業がどのような取り組みを行っているのでしょうか。ここでは、3社のCSRへの取り組みをご紹介していきます。
【株式会社 小松製作所】地域における生活面での安全確保の取り組み
コマツは、建設機械や鉱山機械を主に扱っている日本の製造会社です。
コマツは対人地雷の被害に苦しむ地域において、地雷除去ならびに復興までのコミュニティ開発を目的とした支援活動を行っています。
地雷が埋められた危険な土地を安全な土地へ変えています。そして、道路や小学校の建設によってさらに付加価値が高められた土地へ変えています。
▼株式会社コマツ|環境・社会活動(CSR)
https://www.komatsu.jp/ja/aboutus/csr
【本田技研工業株式会社】コミュニティ、清掃活動など….
多くの資金を投じて行われている社会貢献活動はさまざまな種類があり、地球環境を守る活動から子どもたちの育成、交通安全、コミュニティ、文化・スポーツ、災害支援、海外の活動まで多岐にわたります。
例えば「地球環境を守る活動」の一環である「ビーチクリーン活動」では、Hondaが開発したビーチクリーナーという海岸清掃専用重機を用いて、活動に賛同したボランティアとビーチ清掃を行っています。
その他、ティーンの夢実現を支援するプロジェクトや交通安全普及活動、海外での教育機会の提供などさまざまな社会貢献活動を展開しています。
▼本田技研工業株式会社|ホンダのビーチクリーン活動
https://www.honda.co.jp/philanthropy/beach/
【株式会社バイタル】地域と会社がWin-Winの関係性に
中小企業のCSR活動の事例もご紹介いたします。長崎県にある株式会社バイタルは、介護施設運営や介護サービスの提供、福祉用具のレンタルや販売を行っている企業です。
株式会社バイタルは、銀行がサービス提供している「CSR私募債」を利用して社会貢献活動を行っています。CSR私募債とは、社債の発行額に応じて、銀行が教育機関や公共機関などの団体に金銭や物品を寄贈できる仕組みです。これを利用して、2018年には車椅子バスケットボールチームである「長崎サンライズ」にバスケットボール用具など一式を寄贈しました。
▼株式会社バイタル|CSRの取り組み
https://www.vital-fstage.com/csr-activities-case-study-benefits/
<さいごに>
CSRは、「社会の新たな動きを知らないことによって発生するリスク」を低減し、「未来の顧客」を醸成し、企業価値(株価の時価総額だけでなく、ブランドのような非財務価値を含む)を高めるための最大の経営ツールなのです。
CSR活動は、「慈善活動をやっているだけ」と思われがちです。CSR活動は、たとえ思いついても計画し、実行するには相当な調整と労力が必要で、何よりも社会貢献への強い意志が必要となります。
さらに全ステークホルダーに理解してもらうためにも「なぜ、その社会貢献をするのか」という説明ができないと継続的に行うこともできません。
社会貢献という営利を求めないイメージがある反面、ブランドイメージ向上、売上貢献、採用強化など、企業価値を高めるための最大の経営ツールです。
今回事例でご紹介できなかったCSR活動の事例もたくさんあるので、調べてみるのも面白いかもしれません。また、まだCSR活動をしていないという企業の方々は、長期の視野が必要ですが、いまからCSRに取り組んでみてはいかがでしょうか。
▼【SDGsとは?】基本的な知識から企業における取り組みもご紹介!
https://job-koken.jp/column/sdgs/
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